技術者はたぶん技術以前に学ぶべきことが多くある

先日の楽天テクノロジーカンファレンスに参加中、Twitter に以下のようなPOSTをしたら俺が「技術の金銭的評価は "Technology" に含まれない(から技術者が勉強する必要は無い」的に受け取られてしまっった。

#rtc09 #rtc2009 楽天の話ではなくなってるけれど(笑)、技術の金銭的評価方法とかって俺らがイメージする "Technology" の範疇ではないんだろなーとは思ったり(そして必要とされてる

かなり自分にとって残念な誤解のされ方だったし、この件について再度考えるいい機会にもなったのでここにまとめておく。

総論として、技術者は技術以前に学ぶべき事が多いと感じている。皆が皆ではない。ただ、日本は…、いや、日本がどうかとか関係ない。技術以前に、仕事をする人間としてのスキルがもっともっと必要だと感じる事が多い。自分も技術ばかりを追っていた過去があり、昨年あたりから現在勉強真っ最中の内容。

一方で感じるのは、多くの技術者には技術以前のスキルやら知識やらが相対的に足りてないなぁ、必要とされてるなぁ、と感じる事がよくある。というか、正直言って俺的には技術者に限らずなんだけど、ここでは技術者にフォーカスして書いていく。

ここで前提とする技術者像と前提

ここでは自分が勝手に想像する”技術者”像を想定して書きます。すなわち”技術追っかけるのが楽しいし必死でほかの事勉強する必要ないよ!社会のこと判らないよ!”とか”俺は技術者だからお金の事わからない”とか”コード触れていればいいやうへへ”的な感じだ。とても親近感が沸く(笑

またここに書いていくのは俺が何のデータも調査せず、主観によってほぼ成り立っているので中立性とか正確性とか言われても俺困る。むしろいいデータとかあったら教えてくだちぃ。

印象に残っている話

国をつくるという仕事、という本を先日読んだ。さかのぼっては女盗賊プーランという本が強く残っている。貧困は立派な病理で、貧困は人を貧しくし、犯罪を増やし、幸せになりたいだけの人をどんどん陥れていく。

貧しさは幸せになりたい人をどうしようもない所に落とし込んでいくのが得意だ。

和書ならば西原理恵子の”ぼくんち””この世で一番大事な「カネ」の話”がとても良い。読み物としても大変面白く、特に前者はマンガなので読みやすい。貧しさの中で暮らし育っていく子供たちの物語。この言葉は頭から離れない。

それからぼく、大きくなったらせいじかになる。
そんでわるいことたくさんして、お金もうけて じいにあったかい部屋すまわせたる。

ひとつに絞ろうと思ったが無理だった

おれはこういう人らを知っている
弱い生き物とゆうヤツだ

それで、こういう人たちが一生貧乏くじを引き続ける事も知っている

なんでそうなっているかはわからない、遠くの景色を見ていると涙が出た。

自分はけっこう年をとったんだなと、思った。

この本は一生手放さないと思う。

技術者はたぶん技術以前に学ぶべきことが多くある

多分技術者にとって頭の痛い話。たとえば、利益率からみたらこれだけ稼がないと赤字という事。じゃあどうしたら売れるのか、稼げるのかということ。そもそも技術ってどうやってカネで図るの?技術力って?とか。そしてカネがなければ会社は潰れるし食ってけねーということ。

かつてドッグイヤー・ラットイヤーと呼ばれ、それも陳腐化して言われなくなって久しい。だが技術の進歩は相変わらず。とどまる勢いが見えやしない*1。技術者として自分はまだまだで、追いかけていないと置いてかれる。

でも技術者なんだから、技術を売っていけばいい。

その気持ちは判るんだけれど、そうも言ってられないと思っている。つまり、技術者は技術以前に学ぶことが多くある、ということ。

会社の仕組みー、とか、市場ーとか、利益率ー、とか。適当に単語並べてるけれどさ。

食ってかなきゃいけない。自立できなきゃいけないよね、と思う。カネの話は避けて通れない。技術者は多分、技術以前にいわゆる”サラリーマン”と同等には社会知っておかなきゃならない。だって大体サラリーマンじゃんね(笑

あるいは技術ってなんでお金になるの?って考えてみれば誰かの役にたつ、は事実だけれどそれは大抵の場合、「お金になるから」「費用が減らせるから」。例外だってあるけれど、それはまぁ後述していくか。

大勢として、技術者だから技術だけやっていればいい、ってのはそろそろ成り立たなくなってきていると思う。例外とかあるのは知っているし、それについては後で書く。

長くなったので次回につづく。

*1:異論もあるだろうけど、そんなノリじゃない?w